【ぶっちゃけいくら稼いでいるの?】「好きなこと1本で食う」のに必要なこととは?【イラストレーター編】

【ぶっちゃけいくら稼いでいるの?】「好きなこと1本で食う」のに必要なこととは?【イラストレーター編】

世の中のさまざまな職業のかたに、不躾に「いくら稼いでいるの?」と聞きまくる本コーナー。
2回目は、絵で生計を立てているイラストレーターさんのふところ事情に切り込みます。

好きなことで、収入を得る。そんな、誰もが夢見るものの「実現できるのはひとにぎり」の世界で食っていくためには、なにが必要?そして、気になる年収はいかほど?
今回も興味深いお話を聞くことができました!

就職せず、フリーの「イラストレーター」を選択した理由は?

仕事柄、イラストレーターさんとおしごとさせていただく機会がある私ですが、その多くはデザイナーや会社員など本業がほかにあり、サブ的にイラストも受けますよスタイルをとっているかたがほとんどです。

そんななか、「本業がイラストレーター」のユウキさん(仮)が、今回の取材対象。30代前半のイケメンです。

イラスト1本で食っていけていること自体が稀有で、選ばれしもの感すらあります。まずは、どんな経緯でそうなったのかをお聞きしました。

小さいころから絵を描くのが好きで、絵だけは誰にも負けたくないと思っていました。将来もイラストレーター以外は考えられなくて。それで、高校卒業後は美術系の専門学校へ進みました。

(ユウキさん)

専門学校を卒業後、仲間たちのほとんどが就職をするなかで、ユウキさんはフリーでの活動を選択します。けっこうな「賭け」のように思えますが、その理由は?

まあ、いけるっしょ、と思って(笑)。就職し、ほかの仕事をしながらイラストレーターとしての活動をする方法もありましたが、どのみち独立するつもりだったので、だったら最初からフリーのほうが余計な段階をふまず、学べることが多いと思ったんです。不安もなかったし、イラストで食っていく自信もありました。

(ユウキさん)

しかし、最初から順風満帆なスタートを切れたわけではありません。数年はカフェなどでアルバイトをしながら、ときおり知人に紹介される案件をこなす日々を送ります。

そのうち、イラストの依頼が少しずつ増えるとともにバイトの比率を減らし、完全に「イラストのみ」で生活できるようになったのは、20代後半にさしかかったころ。
いまではイラストレーターとして、都心の人気エリアでひとり暮らしができるほどの収入を得ています。

営業なし、でも切れ目なし。フリーランスならではの「しごとの心得」

同じフリーの身としては、「依頼が少しずつ増える」の部分が気になります。積極的に営業をしていたのか聞いてみると、ユウキさんからはこんな回答が。

じつは、営業はしたことがないんですよ。ほとんどが、友人や知人を介しての依頼です。幸いというか、専門学校時代の友人たちは、デザイナーや建築関係、広告関係など、イラストと近しい業界で働いていることが多く、マッチする案件があるとふってくれて。そこからどんどん広がっていきました。
あとは、SNSに掲載した作品をみて、連絡をくれる方もいらっしゃいますね。

(ユウキさん)

なるほど、学生時代の人脈をとっかかりに、しごとが広がっていったのですね。
一聴すると、環境にめぐまれていたことが成功のファクターのように思えるかもしれません。けれど、フリーランス界は、適当なしごとをしていれば、次の依頼はこない、そんな緊張感とつねにとなりあわせの世界です。

前提として「彼に依頼したい」と周囲に思ってもらえるような人付き合いをしてきたこと、そしてひきうけた案件に対し、丁寧に、真摯に取り組む姿勢が評価され、それがさらなる依頼につながっていったのではないかと想像します。

…そういわれると照れますが(笑)。たしかに、案件の大小にかかわらず、しごとはひとつひとつ、手を抜かずに全力で取り組みます。クライアントさんに喜ばれたい気持ちはもちろんですが、自分自身が納得できる作品をつくりたいプライドみたいなものもあるのかなと。

(ユウキさん)

「好きなこと」で本当に生計は立てられる?気になる年収は…

フリーランスだからこその処世術をもちながら着実に経験を重ね、イラストだけで生計が成り立つまでになったユウキさん。現在の年収は、手取りでおおむね300万円弱とのこと。
ありあまる富、とまではいえないかもしれませんが、都内で自由なひとり暮らしを謳歌するうえでは困ることがない、とユウキさんはおっしゃいます。

ちなみに、これまででもっともおいしかったしごとのギャランティは、1案件あたり50万円。
芸術がお金になりにくいこの時代、ひとつの作品に50万円の値をつけられるって、すごいことです。

ユウキさんのように、自分の好きなことをしごとにしていきたい、と考える若者にアドバイスするとしたら?

くさいかもしれないんですけど…。やっぱり、これだけは誰にも負けたくない、という強い情熱ですかね~。なんとなくこういう方向でいきたい、みたいなふわっとした意識だと、とくに芸術系で食っていくのはむずかしい気がします。
根拠なんかなくても、絶対にこれで成功する、という自信。強い情熱。それがあれば、だれでも目指すところに行けると思いますよ。

(ユウキさん)

続けて、こんなことも。

僕自身も、もっといい絵を描いて、上を目指したいと思っています。2~3年後にまた取材してください。そのときは、きっといまより稼いでいるはずなので(笑)

(ユウキさん)

頼もしいです!言質、とりましたよ。

子どものころから好きなことを、しごとにしたい。そう思っても、大人になるにつれその想いが薄まっていったり、現実的になったりして、別の道を選択することが多い気がします。

「〇〇に、おれはなる!」と思うのなら、なにより大切なのは、自分を貫ける意思の強さをもつこと。
でも、それだけではなくて、想いを実現していく人間力が備わっていることが、ユウキさんの成功に大きくかかわっているように感じました。

だって、「いくら稼いでいるの?」なんて質問にもためらいなく答えてくれること自体が、彼の人間力の高さ、器の大きさの裏付けになりますから。

2~3年後、いまよりもっとビッグになった彼への再取材、とても楽しみです!

カミヤ カホリ

家計の時間ライター

夫とふたりのお年頃なむすめたちと暮らすゆるゆる系のフリーライター。 人生において一見むだにおもえるコトやモノが好み。くだらないことは大好物。お金は「それなりに暮らせるだけあれば、それでよし」と思っているものの、「それなりの暮らし、にはそれなりにいる」ことに最近気づく。目下のお悩みは年々ふくらむ教育費。

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