実家を譲り受けるときに。相続税の「3,000万円の特別控除」を受ける条件

実家を譲り受けるときに。相続税の「3,000万円の特別控除」を受ける条件

世界を例にみても、日本の相続税は高い水準にあります。
日本の最高税率は55%で、アメリカとイギリスは40%、フランスは45%、ドイツは30%です。
とはいっても、55%の税率が適用される相続額は6億円以上なので、周りをみわたしても、そのような知り合いはなかなかいないかもしれません。

お金持ちの相続はさておき、一般的に親から相続する土地や家屋にはいったいどのくらいの相続税がかかるのでしょう。
ウン億円とはいわなくても、一般的な不動産の相続にかかる税金をみていきます。

譲渡所得3,000万までの特別控除制度

2016年4月にはじまった特別控除制度は、相続した空き家と土地を売ると、譲渡所得3,000万円までは税金がかからない制度です。 これには、一定の条件を満たす必要があります。

相続発生時期に条件あり

特別控除制度を受けるには、空き家と土地を相続した時期に条件があります。
対象は、相続した時期が2013年1月2日以降で、相続が発生してから3年後の年末までとなっています。

また、2019年12月31日までに売却を済ませることも条件になります。

対象となる物件にも条件が

家が相続されるまでに、その家がどういう状況にあったかによって、控除対象かどうかが決まります。

被相続人(親など、亡くなったひとがひとり暮らしをしていた家)が対象で、もし老人ホームなどに住み、住民票も移していた場合は対象になりません。
また、空いている部屋に賃借人を住まわせていた場合も対象ではありません。
さらに、その家が建てられたのが1981年5月以前であることも条件です。

もうひとつ重要な条件があります。1981年6月以降に、建物の耐震基準が変わっているため、空き家を譲渡するには、この基準を満たしておかなければなりません。
耐震基準を満たすためのリフォームをするか、更地にして特例の対象とするか、どちらが得なのかを見極める必要があります。

きょうだいで相続すれば控除枠が拡大

一般的に、不動産の相続は、長男など家督を継承するひとがおこない、きょうだいが共同でおこなうことは少ないかもしれません。血のつながったきょうだいであっても、ことお金になると、関係がこじれることが多いからです。

ただ、仲がこじれないようにうまく相続できれば、得することがあります。
この特別控除制度は、共有名義で相続してから売却すると、相続人それぞれが3,000万円の特別控除を受けることができるからです。つまり、「3,000万円×相続人の数」が控除対象になります。

共有名義の相続では注意点もあります。
きょうだいそれぞれが、土地と家屋の両方を相続することが条件で、たとえば、兄が土地で弟が家屋というのは認められません。
相続発生から3年後の年末までに、きょうだいが別々の時期に売却するのは問題ありませんが、きょうだいそれぞれが売却した額を足して1億円を超えれば、控除の対象外になります。

日本の相続税は、貧富の差を縮小する目的で導入、富が継承されることを防いでいるそうです。
2015年1月に相続税が改正され、非課税枠が4割も削られました。改正前より、課税対象となるひとが増えました。
これにより富の継承が防がれたといえるのかもしれませんが、課税対象のすそ野がひろがったわけで、本当に富める階層からの徴収が増えたことになっていないような気もします。

生方ミソラ

家計の時間ライター

育ち盛りの男の子とダイエット宣言を繰り返す女の子に「親育て」を毎日やってもらっています。唯一、母らしいことと言えば、肴にもなる美味しい晩ご飯をつくること、一週間分の献立は週末に決まります。週末に買い出し&下ごしらえ、これが仕事と家庭の両立のかなめ。さてさて、今宵は何を呑もうかな?

ほけんの時間
PAGE TOP ↑