マスクの購入費は医療費控除に入る?2017年から実施される新しい医療費控除とは

以前、「市販の風邪薬、コンタクトレンズ代は?「医療費控除」の範囲はどこからどこまで?」で、治療に必要なものは医療費控除の範囲になることをご紹介しました。
今回は、ドラッグストアなどで購入したもののうち、医療費控除の対象になるものと、2017年から実施される新しい医療費控除「セルフメディケーション税制」についても触れていきます。

風邪薬などの市販薬は対象

具体的な病気やケガの治療のためにドラッグストアなどで購入した医薬品は、医師の処方がなくとも医療費控除の対象です。

対象になるもの

  • 風邪薬
  • 頭痛薬
  • 整腸剤
  • 胃腸薬
  • 目薬(花粉症などの症状に対して使用するもの)
  • 皮膚薬(アトピー性皮膚炎や水虫の治療などで使用するもの)
  • 湿布薬(捻挫などケガの治療で使用するもの)
  • 消毒薬
  • にきびの治療薬
  • のどの炎症にアプローチする製剤

など

予防のために購入した市販薬は対象外

健康維持や予防のために購入したものや、予防要素の高いものは医療費控除の対象となりません。

対象にならないもの

  • ビタミン剤
  • 栄養ドリンク
  • 酔い止め
  • 常備薬として備えるための薬
  • 目薬(コンタクト乾燥防止)
  • 湿布(肩こりなど)
  • ハンドクリーム(肌の乾燥防止)

同じ薬品でも医療費控除になるものとならないものがあります。
たとえば、目薬は用途によって治療か予防に分かれます。アレルギー症状を抑えるための目薬は治療なので医療費控除の対象ですが、疲れ目やコンタクトによるドライアイで点眼するための目薬は、医療費控除の対象外です。

医薬品でないものは?

ドラッグストアには医薬品でないものも販売されています。そのなかで、医療費控除の対象になるもの、ならないものをみていきます。

対象になるもの

  • 絆創膏(ケガの治療)
  • 包帯(ケガの治療)
  • ガーゼ
  • 注射器(インシュリン治療など)
  • 介護用おむつ(おむつ使用証明書が必要)
  • マスク(医者の指示で必要な場合)

対象にならないもの

  • 冷却シート
  • マスク(一般的には予防とみられるため)
  • 介護用おむつ(おむつ使用証明書がない場合)
  • 絆創膏(常備用)
  • 妊娠検査薬

医薬品ではありませんが、絆創膏や包帯は治療に必要なものですから、医療費控除の対象です。

気をつけたいのがマスクの扱い。一般的にマスクは予防のために使用すると考えられ、医療費控除の対象ではありません。しかし、インフルエンザなどで医師から指示があった場合など、「治療のため」と税務署を納得させることができれば、医療費控除の対象となります。

2017年からセルフメディケーション税制(医療費控除の特例)が創設

2017年から新しい医療費控除「セルフメディケーション税制(スイッチOTC医薬品控除)」が創設されます。2016年の医療費控除の対象ではありませんが、2017年1月から実施されるので少し予習をしておきましょう。

どんな制度?

一定の取り組みを行う人が、2017年1月1日から2021年12月31日までに、スイッチOTC医薬品を12,000円以上購入した場合、最大88,000円が医療費控除の対象になる制度です。

例)課税所得400万円の人が年間20,000円購入した場合

20,000円(購入額) - 12,000円(下限額) = 8,000円(医療費控除される額)

減税額

  • 所得税:1,600円の減税効果
  • 住民税:800円の減税効果

一定の取り組みとは?

セルフメディケーション税制を受けることができる人は、日ごろから健康に気を遣っている人です。具体的には下記の検診を受診した人になります。

  • 特定健康診断(メタボ検診)
  • 予防接種
  • 定期健康診断(事業主検診)
  • 健康診査(人間ドック等)
  • がん検診

会社で行う健康診断も対象なのであてはまる人は多いのではないでしょうか。

スイッチOTC医薬品ってなに

医療用医薬品から市販薬(OTC)に転用された医薬品のことです。
風邪薬や頭痛薬、胃薬、軟膏など身近な市販薬が多くなります。詳しい品目は厚生労働省が発表している「セルフメディケーション税制対象医薬品 品目一覧(全体版)」をご参照ください。

今後ドラッグストアや薬局では、購入するときにわかりやすく表示されるようです。

ドラッグストアで購入した医薬品は医療費控除の対象になるものが多いので、レシートを保管しておくといいでしょう。
2017年1月からは、新しい医療費控除「セルフメディケーション税制」が実施され、医療費控除がより身近なものになります。今まで健康で医療費控除に縁がなかった方も、来年からは家族分のレシートを集めると医療費控除の対象になるかもしれませんね。

かわなかりさ

家計の時間ライター

大阪出身。化粧品会社を経営している美容一家で育ち、ビューティーアドバイザーとしてたくさんの女性の悩みを解決。 出産後、食の細い娘のためにキャラ弁を作りをはじめ、その後キャラ弁講師となりイベントや雑誌に出演。現在は、シニアライフプランナー時代の保険コンサルティングの経験を生かし、子育て中の立場から、家計、保険、住宅購入などマネーのライターとして活躍中。

ほけんの時間の無料家計相談
PAGE TOP ↑