保険料を払うと税金が安くなる!生命保険料控除の仕組み

保険料を払うと税金が安くなる!生命保険料控除の仕組み

民間の生命保険や医療保険に加入すると、保険料を納めます。その保険料の金額によって所得税や住民税が安くなるのが生命保険料控除というシステムです。
今回はその「生命保険料控除」のキホンをお話しします。

生命保険料控除の仕組み

文字だけ見ると難しそうですが、じつは単純。1年間に支払った保険料を、年間の所得から差し引くことで、「課税される所得」を少なくします。

生命保険料控除がない場合
所得 × 税率 = 税金

生命保険料控除がある場合
( 所得 - 生命保険料控除 ) × 税率 = 控除後の税金

このように、税金を計算する前の所得を減らすことができます。

生命保険料控除を受けるには

生命保険料控除を受けるには2つの方法があります。

  • 年末調整
    会社員
  • 確定申告
    自営業、フリーランスなど

必要な書類は、毎年10月ごろに加入している保険会社から送られてくる「生命保険料控除証明書」です。

年末調整(会社員)

年末調整の記入用紙は、お勤め先で配布されます。保険会社より届いた「生命保険料控除証明書」をもとに記載し、会社に提出します。

会社員の場合は、お給料から所得税が天引きされているので、年末調整をすることで「払いすぎた税金」が「還付金」として戻ってきます。

確定申告(自営業・フリーランスなど)

確定申告書は税務署や国税庁のホームページからダウンロードできます。ほかにはe-Taxを使ってスマホやパソコンから申告することもできます。
保険会社より届いた「生命保険料控除証明書」をもとに記載し、お近くの税務署に提出します。

自営業やフリーランスの方は、確定申告をすることで「課税される所得」が決定し、その後に収める税金が安くなります。

節税するには「上限額」がある

生命保険料控除をすることで、安くなるのは「所得税」と「住民税」です。では保険料を払えば払うほど、節税できるのかというと、そうではありません。
「所得税」「住民税」それぞれに生命保険料控除の上限額があります。

所得税の控除上限額

所得税の控除上限額は12万円までです。
保険に加入した「契約日」によって控除額が変わります。

所得税の控除額、計算方法

実際の例をみてみましょう。

case1:Aさんの所得税控除額 2012年以降に契約

  • 学資保険 月10,000円
  • 医療保険 月3,000円
  • 個人年金保険 月10,000円

この場合の控除額を上の表にあてはめて計算すると

  • 一般生命保険料控除 40,000円(上限額)
  • 介護医療保険料控除 28,000円
  • 個人年金保険料控除 40,000円(上限額)

所得税の控除額(生命保険料控除)は108,000円になります。

( 所得 - 所得税の生命保険料控除 ) × 税率 = 控除後の税金

となるので、Aさんの所得から108,000円引いた額に所得税の税率(国税庁)をかけた金額が、納める所得税の金額です。Aさんが年収400万円の場合、税率は20%なので21,600円分が節税され、もしも、払いすぎている場合は還付金として受け取ることができます。

住民税の上限

住民税の控除上限額は7万円までです。

住民税の控除額、計算方法

先ほどのAさんの例で見てみましょう。

case2:Aさんの住民税の控除額 2012年以降に契約

  • 学資保険 月10,000円
  • 医療保険 月3,000円
  • 個人年金保険 月10,000円

この場合の控除額を上の表にあてはめて計算すると

  • 一般生命保険料控除 35,000円(上限額)
  • 介護医療保険料控除 22,750円
  • 個人年金保険料控除 35,000円(上限額)

住民税の控除額(生命保険料控除)は92,750円になります。

( 所得 - 住民税の生命保険料控除 ) × 税率 = 控除後の税金

住民税の税率は都道府県税と市区町村税を合わせて10%なので、年間の住民税が9,275円安くなります。
住民税は翌年の6月から1年間の間に支払うので、次年度の住民税は安くなりますが、所得税のように還付金はありません。

豆知識

所得税は「国税庁」、住民税は「自治体の税務課」、となり税金の計算をする管轄が違います。

たとえば年収400万円(ほかの控除されるものを引いた金額)の人が10万円の保険料を支払っていた場合

  • 所得税は、400万円-10万円=390万円となり、390万円に税率をかけたもの
  • 住民税は、400万円-(上限額)7万円=393万円となり、393万円に税率をかけたもの

国税庁、自治体の税務課、それぞれが別に計算します。

管轄が違うからといって、住民税のために確定申告書や年末調整の用紙が別にあるわけではありません。国税庁で「課税所得」が確定してから、それをもとに自治体の税務課で住民税の計算をするので、申告は1回でOKです。

年末調整や確定申告をすると、生命保険料控除が適用され、Aさんの場合は30,875円の節税になりました。この控除は保険料を払い込んでいる間、毎年受けることができます。もしも、30年間保険料を支払ったら926,250円の節税になります。
民間の保険に加入されている方は、忘れずに申告しましょう。

かわなかりさ

家計の時間ライター

大阪出身。化粧品会社を経営している美容一家で育ち、ビューティーアドバイザーとしてたくさんの女性の悩みを解決。 出産後、食の細い娘のためにキャラ弁を作りをはじめ、その後キャラ弁講師となりイベントや雑誌に出演。現在は、シニアライフプランナー時代の保険コンサルティングの経験を生かし、子育て中の立場から、家計、保険、住宅購入などマネーのライターとして活躍中。

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